PRS Silver Skyはなぜ愛されるのか?John Mayer氏とPRSが作り上げた新世代のスタンダードモデルを公式ディーラーが解説

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こんにちは、Guitar Shop TONIQ店長の小澤です。

Guitar Shop TONIQでは、PRSをはじめとする国内外のギターを中心に、販売・買取・メンテナンスを通じて、プレイヤーの理想の1本を探すお手伝いをしています。

実際に数多くのPRSを販売・メンテナンスしてきた中でも、Silver Skyは特に「弾いた瞬間に良さが伝わる」モデルだと感じています。

その魅力を誕生の背景からスペック、設計思想まで詳しく解説します。

PRS Silver Skyとは?

2018年に登場したPRS Silver Skyは、PRSと世界的なギタリストの一人であるJohn Mayer氏の共同開発によって誕生したモデルです。

発表当時、大きな話題となったこのモデルは、単なるストラトスタイルのギターではありません。

1960年代のヴィンテージギターが持つ魅力を尊重しながら、PRSならではの高い製造精度、演奏性、安定性を融合させた、現代のプレイヤーに向けた新しいスタンダードモデルとして開発されました。

現在ではPRSを代表する人気モデルのひとつとなり、プロ・アマ問わず多くのギタリストに愛されています。

今回は、そんなSilver Skyがなぜこれほど支持され続けているのか、その誕生背景からスペック、実際に扱って感じる魅力まで詳しく解説します。


Silver Skyはどのように誕生したのか?

Silver Sky誕生のきっかけは、John Mayer氏が自身の理想とするギターを追求したことから始まります。

2014年頃、長年パートナーシップを築いていたFenderとの契約を終了したJohn Mayer氏は、より自分の理想に近いストラトタイプのギターを求めるようになります。

そこで開発パートナーとして選ばれたのがPRSでした。

開発は単なるシグネチャーモデル製作ではなく、John Mayer氏と代表のPaul Reed Smith氏が直接ディスカッションを重ねながら進行。

ネック形状、ピックアップ、塗装、回路設計など細部まで徹底的に突き詰め、約2年半もの開発期間をかけて完成しました。

1963〜1964年頃のヴィンテージストラトからインスピレーションを受けながらも、単なる復刻ではありません。

John Mayer氏のプレイヤーとしての感性と、PRSが長年培ってきたギター製造技術を融合し、「現代のプレイヤーにとって最高のギター」を目指して設計されています。

2018年に発売されたSilver Skyは、瞬く間に世界中で注目を集め、現在もPRSを代表するモデルとして生産が続いています。

Silver Skyは、一般的なシグネチャーモデルとは少し異なる考え方で設計されています。

すべてのプレイヤーにとって「自分自身のギター」になってほしいという想いから、ボディやヘッドストックには大きくJohn Mayer氏の名前を入れていません。

その名前は、ジョイントプレートにさりげなく刻まれており、あくまでギターそのものの魅力を主役にしたデザインとなっています。

Silver Skyのスペックと魅力

ヴィンテージの魅力とPRSの技術を融合した設計

Silver Skyは1963〜1964年頃のヴィンテージギターから多くの要素を取り入れています。

基本構成は、

  • ・アルダーボディ
  • ・メイプルネック
  • ・ローズウッド指板
  • ・25.5インチスケール
  • ・ボルトオンジョイント

という、王道のストラト系スペックです。

しかし、細部にはPRSらしい独自のアイデアが詰め込まれています。

例えば、ネックヒール部を丸め、且つ1弦側ホーン部分を削り込むことでハイポジションへのアクセスを向上。

ヴィンテージスタイルのルックスを維持しながら、現代的な演奏性を実現しています。

ペグ、ノブ、ジャックプレート、ピックガード、トラスロッドカバーなどもすべて専用設計。

さらにPRSの象徴であるバードインレイもSilver Sky専用にサイズを調整され、全体のデザインバランスを崩さないよう設計されています。

John Mayerの演奏スタイルに合わせたネック設計

Silver Skyの大きな特徴のひとつが、独自設計された635JMネックプロファイルです。

これは1963〜1964年製ヴィンテージギターのネック形状を細かく研究し、John Mayer氏の演奏スタイルに合わせて開発されたものです。

また、

  • 7.25インチ指板ラディアス
  • 細めのフレット

というトラディショナルな仕様を採用。

一方でPRSならではの高い加工精度により、低い弦高セッティングでも快適に演奏できる仕上がりになっています。

ヴィンテージのフィーリングを残しながら、現代のプレイヤーがストレスなく扱える点がSilver Skyの大きな魅力です。

635JMピックアップが生み出す独自のサウンド

Silver Sky専用に開発されたのが635JMピックアップです。

ヴィンテージ系シングルコイルらしい煌びやかさを持ちながら、高音域が耳に痛くなりすぎない絶妙なバランスが特徴です。

クラシックなストラトサウンドをベースにしながら、現代の音楽にも馴染むようチューニングされています。

コントロールは、

  • ・1ボリューム
  • ・2トーン
  • ・5Wayセレクター

というシンプルな構成。

リアピックアップにもトーンが効く設計になっており、さらにすべてのピックアップポジションでキャラクターがはっきりしています。

John Mayer氏は、ヴィンテージストラトをトーンコントロールを絞った状態で使用することが多く、その理想的なサウンドをSilver Skyでは「10の状態にした」と表現しています。 

これは単なるヴィンテージサウンドの再現ではなく、John Mayer氏が理想とするヴィンテージトーンをさらに突き詰めたモデルであることを示しています。 

こだわり抜かれたカラーとフィニッシュ

Silver Skyでは、あえて定番のサンバーストカラーを採用していません。

1950年代以降のストラトではサンバーストが代表的なカラーでしたが、John Mayer氏は「現代を象徴するギター」にしたいという考えから、メタリックカラーやソリッドカラーを中心に展開しています。

また、2020年にはフィニッシュがアップデートされ、よりヴィンテージライクな質感と自然な鳴りを意識した仕上げへ変更されています。

徹底した品質管理が生む安定したクオリティ

Silver Skyが評価される理由のひとつに、個体差の少なさがあります。

PRSでは最終チェック時にサウンド基準を細かく確認し、必要に応じて調整を行ったうえで出荷しています。

そのため、どの個体を選んでも安定したクオリティを楽しめる点が大きな魅力です。

PRSでは「アーティスト本人が、店頭で購入した個体をそのままステージで使用できるレベル」を目指して製造・品質管理を行っています。

その徹底した管理体制が、Silver Skyの個体差の少なさや高い完成度につながっています。


SE Silver Skyの登場

2022年には、より多くのプレイヤーがSilver Skyの魅力を体験できるよう、SE Silver Skyが登場しました。

インドネシア製ながらPRS本社による厳格な品質管理が行われ、Silver Skyの基本的な設計思想を受け継いでいます。

USモデルとの違いとして、

  • ・ボディ材
  • ・ピックアップ
  • ・指板ラディアス
  • ・トレモロユニット
  • ・ナット
  • ・ペグ
  • ・各種パーツ

などがありますが、Silver Skyらしい演奏性やサウンドコンセプトはしっかり継承されています。

発売当初から世界的な品薄になるほど人気を集めたことからも、このモデルへの注目度の高さが分かります。

SE Silver Skyは、USモデル開発時から構想されていたとも言われており、それだけPRSがこのモデルの可能性を大きく評価していたことが分かります。


まとめ

PRS Silver Skyは、ヴィンテージギターの魅力とPRSの革新的な設計思想を融合した、まったく新しいスタンダードモデルです。

バランスの良いサウンド、高い演奏性、豊富なサウンドバリエーション、そしてPRSならではの製造精度。

それまで「モダンでハイゲインなギター」という印象が強かったPRSでしたが、Silver Skyの登場によってブランドの可能性を大きく広げたと言えるでしょう。

良いストラトタイプを探している方はもちろん、PRSらしい高い完成度を持ったギターを求めている方にも、ぜひ一度手に取っていただきたいモデルです。

1960年代のヴィンテージギターへの敬意と、PRSが培ってきた高い製造技術。その両方が高い次元で融合したSilver Skyは、これからも「新しいスタンダード」として多くのプレイヤーに選ばれ続けていくことでしょう。 

常に「最新が最良」を追求するPRS。

すでに高い完成度を誇るSilver Skyが、これからどのように進化していくのか、今後も目が離せません。

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